謙虚なネズミ達は言いました。
"その船が沈んでしまう前に、オレたちは既に死んでたんだ。(その悲惨な結末を見なくていいなんて、オレたちはなんてラッキーなんだ!)"
っつーわけで、
MODEST MOUSE『WE WERE DEAD BEFORE THE SHIP EVEN SANK(WE WERE LUCKY)』です。
『生命の大航海』なんて言う、しょーもない翻訳はほっといてください。
このタイミングで音源をゲットしたことを、かなり後悔しています。
もっと早く聞いておくべきだった。
これには皮肉とも言うべき表裏一体の世界が描かれています。
例えば、"フロント・ガラスが割れてしまったけど、新鮮な空気が吸いたかったんだ。"とかね。
散々不幸な文句を書き並べつつも、裏を返してハッピーな答えを見つける。
現代を生き抜くためにも、こういうスマートな切り替えは大事にしたいものです。
表裏一体の表現は、歌詞に限ったことではありません。
曲ごとにも反映されていて、エモなモノもあれば、ダンサブルなモノもある。
交互に組み合わさると、明暗の分かれた非常にバランスの良い構成に仕上がります。
飽きが来ないし、周回ごとに新しい発見が生まれてくるということ。
さらに面白いのは、1曲の中にも明暗があること。
このギャップの違いも楽しんでもらいたい部分です。
基本はガレージ仕込みのインディ・ロックだから、すごく分かりやすいと思います。
ジョニー・マー(元ザ・スミス)が加入した・・ってのが売れた事のプラスになった部分もあるだろうけど、決してジョニー・マーのバンドではありません。
「アイザック・ブロックの才能なくして、この名盤はありえなかった。」
こう断言したい!
- アーティスト: モデスト・マウス
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2007/06/06
- メディア: CD
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