レビュー:東京事変『娯楽(バラエティ)』

第3期東京事変
一番の特徴は、色んな所で騒がれているように、椎名林檎がひとりの歌い手として専念しているという事。
作詞の提供はあるものの、作曲に関しては一切ノータッチ。
つまりは、東京事変というバンドが"バンド"として形付けられた。
その背景を踏まえつつ、書いていきたいと思います。


今回は、"『娯楽(バラエティ)』を482倍楽しく聞く方法"について、ご紹介したいと思います。
なぜなら、"私生活"は亀田師匠が作曲したからこうだ!とか、浮雲さんが作るとこうなる!!的な事とかが分かんねぇから。
その辺知りたいなら、他の方にお任せします。


作曲家がそれぞれ違うのなら、曲の構成や世界観に違いが生まれてくるのは当然な話。
と言うことは、アルバムを通してみても、一定のリズムや物語がないという事です(=バラエティ豊かな作品)。
そこで一番危険なのが、聞き手側が「この作曲家の曲はこうだっ!!」と勝手な先入観を抱いてしまう事だと思う。
こうなると、その聞き手の中で決め付けられた物語が完成されてしまい、柔軟な感性が失われてしまう。
そんなことで、このアルバムが片付けられてしまうと思うと、酷く残念に思えて仕方ない。


そこで、"『娯楽(バラエティ)』を864倍楽しく聞く方法"の登場!!
まずは、ケースからディスクを取り出し、オーディオへぶち込む(このとき、歌詞カードはCDケースに入れたまま)。
CDをスタートさせると同時に、漫画や雑誌を取り出す。
ナニが言いたいのかというと、"ながら聞き"をするという事。
"本を読む"事や、"文章を考える"事など(例えば、『スラムダンク』の湘北-山王戦に感動したり)に意識を集中させ、"音楽を聞く"という作業を薄める。
つまりは"自然と、このアルバムが聞こえてくる"というBGM的な環境を作る。


曲名は何なのか?、題材は何なのか??、歌詞が分からんやんか!!と思われるかもしれないが、
そうすることで独自の世界観に囚われることなく、無事に一周目を終えることができ、
その結果、次はどんなだ??とわくわくさせられのではなかろうかと思う。


とにかく、一周目は自然のままに受け入れる。これが重要。
そうすれば、シングルがイイ具合に効いてることが分かるし、"金魚の箱"がイイなぁと感じられるはずです。


"『娯楽(バラエティ)』を1375倍楽しく聞く方法"。
ぜひ、お試しあれ。

娯楽(バラエティ)

娯楽(バラエティ)


−追記−
"私生活"は名曲だよ。